スミレ歯科最新日記 of スミレ歯科ホームページ

スミレ歯科、7年目の秋を迎えました!

 平成21年11月に開業してから、丸6年が過ぎ、7年目の秋を迎えることができました。
多くの患者様に出会い、学び、時に励まされながら、スタッフとともに手探りで歩んできた6年でしたが、自分たちが描いてきた心の通った医療の形が、当初はまだ形のない状態から少しずつ確かな線を描くように、「スミレ歯科らしさ」として表れてきました。
 「らしさ」とは何かと考えたときに、それはやはりここを訪れてくださる方の笑顔の多さ、笑い声のたえない賑やかさかな・・と思います。非常に漠然とした表現かもしれませんが、スミレ歯科としてこうありたいというのは、一番に全ての患者様にとって安心できる場所でありたいということですので、そこを一番大事にしたいと思っていますし、一番の喜びなのです。
 医療においては、歯科という世間一般的なイメージとしての不安と恐怖の場所を、「治療は怖いがここだと意外と大丈夫」「何でも話しやすくて安心感がある」という場所にして行くこと。託児のサービスも開業時から提供しておりますが、そこにおいては「子供を安心して預けられる」「子供自身が楽しく過ごしている」と、ごく基本的なことを大事にしていますし、これからもそうありたいと思っています。
 開業当初は、そのように一番基本的なことですら、全スタッフに伝えることは大変でした。この業界で働いた経験のある人も、患者として歯科というものに対するイメージを既にもっている人もいたでしょう。そういう人に、「そのような姿勢(心)で提供されている医療は、我々の望むものではない」「どこかの歯科医院ではそれも常識かもしれないが、やり方も対応も人それぞれであり、スタンダードでも当たり前でもない」ということについて向き合い、それらのイメージを壊すことは容易ではありませんでした。
 7年目を迎えるにあたり、この頃が一番きつかったと思い返しておりますが、これ以上は自分たちの胸にとどめておこうと思います。
 どのように今に至ったかといいますと、院長のもつ人としての柔らかさ、穏やかさと、全ての患者様のご要望を汲み取りながら「押しつけではない、ごく当たり前の保険中心の医療」をこつこつと提供する姿勢を実際に一番近くでみてもらうことで、少しずつ我々が提供したい医療とは今までの医療のイメージとは違うんだということが理解されたような気がしています。見てもらうこと、感じてもらうことでしか、自分たちの「医療への姿勢」は伝わらないと思いました。
 多くの患者様が不安な表情でここに足を踏み入れてくださり、その方の信頼を得るためには過去のトラウマに向き合うことからのスタートです。その恐怖はどこから生まれたのか・・・今、不安の根本はどこにあるのか・・・手探りではあるのですが、この部分を教えてくださったのも目の前の患者様だったと思います。生身の人間どうしとして皆様の不安と向き合い、恐怖を取り除きながら、信じていることを伝えてきました。そこを信じて通ってくださったのが、今来てくださっている全ての患者様です。

 このようにわずか6年であってもここに至る道のりは長かったのですが、ようやく全てのスタッフに理解され、協力を得られたときに、患者様からのお褒めの言葉もいただけるようになり、少しほっとしているところです。しかし、気は抜けません。医療というのは、目の前の患者様ひとりひとりと向き合い続けることでしか、成立しません。患者様の顔ぶれも、治療に対するトラウマも、人それぞれ・・初めて当院に来てくださった患者様のことはその日からしか知り得ません。人と人との関係にマニュアルなどは存在しないのです。今後も、皆様からいただくであろうお言葉は、お褒めの言葉でも、お叱りの言葉でも、常にその通りだと思っていますので、迷わず受け止め、ひとつひとつを改善して、チームとしての成長を止めることなくまい進していこうと思います。
 7年目の秋を迎えましたが、実は最近、町内だけではなく、遠方から、県外からも治療や定期検診のために通ってくださる方が何人もいらっしゃいます。長く当院に通ってくださっていて、一度はお別れをした方々が、新しい生活環境に身を置かれましてもなお、再びここを選んでくださったんだということがわかると、スミレ歯科は既に我々だけのものではなく、地域のものでもあり、多くの患者様のものであることを痛感いたします。何かを決めるとき、「患者様にとってこれは必要か」「患者様に不利益をもたらすことはないか」ということを常に念頭に置いてはおりますが、これからも患者様の意思を十分に反映できるよう、医療機関として成長できるように心がけたいと思う今日この頃です。
 たくさんの患者様が、ご自分にとって大切な方々をご紹介くださり、本当に感謝しております。病院の目の前のポール以外に一切看板を掲げないというポリシーは、「通ってくださる患者様が我々に対して感じていることが全てであり、人から人への口コミ以上の宣伝も存在しない」ということを信じて貫き通してきました。医療以外のことで結果を得ようという気持ちは今もこれからもありません。
 もちろん、世の中にこれだけたくさんの歯科が存在し、その全てを知っているわけもありませんから、我々の提供する医療が誰かと比べて優れているなどとは思っていません。しかし、患者様との心の通じ合いだけは、どこの医院よりもあると信じています。信じることは、私たちの勝手ですよね(笑)
 この、勝手さと、思い込みと、頑固さが、スミレ歯科なのかもしれません。
 こんな「風変わりな」我々のことを支えてくださっていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。
 ありがとうございます。
 一生に出会える患者様は無数にいらっしゃるわけではありません。出会った患者様とそのご家族とご友人・・今後はスミレ歯科がもてる人のつながりをこれからも精一杯大切にしていこうと思っております。
 これまでに出会っている皆様、これから出会うであろう皆様、今後ともよろしくお願いいたします。


                                   副院長 原田(ブログ担当)